Trip to Munich -tasty city!-

Trip to Munich -tasty city!-

「日本は勉強がきつすぎて毎年大勢が自殺するのよね?」泊めてもらったミュンヘンの友人のお母さんからでた質問は恐らくバブル時代(もっと前?)にできた日本のイメージだった。

その後ゆとり教育が取り入れられてπが3.14から3になったり、競争心をあおらないようにクラスの女子全員がシンデレラになったりしましたというと、それを取り入れるのは間違いだったんじゃないの? 第一πは3じゃないし。と同席するドイツ人。確かに。

現在はそのゆとり制度も改正されたにも関わらず、日常的に島国と関わりを持たない国では、日本のイメージは高度成長期から一気に経済大国になった30年前のままだった。”過去の栄光”だけが一人歩きしないように、がんばろう、にっぽん。

日本人は本音を言わない、というのも世界認識らしい。

ふるまってくれた家庭料理に「美味しいです!」といっても「む……無理してない?」とみんなこわごわ顔色をみてくれました。いえほんとに美味しかったですってば。

Speziという変わった味のソーダは若い人に人気のようで、お母さんは大嫌いとのこと。私がこの飲料をどう判断するか見守られ「……好きかも」というと、「大嫌いといっている人の前で、本音をいうこともあるんだね!」と驚かれた。日本人、一体どんなイメージをもたれているんだ?

最近の日本人は昔より正直になったのかな。明らかにおべっかと建前を使う人は信用できない。

他の人に建前で話すなら、私にも建前で話しているのは当然だから。伝えても迷惑になる感情は言う必要がないけど、人間関係で妙に小細工をする人は何を考えているかわからないから苦手だなぁ。

“嘘も方便”がまかりとおる島国だけど、ネガティブな情報こそちゃんと伝えないと。

“私”が簡単に“私たち”になる文化ともいわれる。でもそれは悪いことばかりじゃない。少人数でもグループ行動をするときになると、自分勝手に行動しちゃ迷惑をかけるとか、マナーとして“私たち“を意識できるのが日本人なんじゃないかな。逆に大陸育ちの人はいつでも個人が確立されている感じ。それはそれで清々しいし、人間関係も楽である。

友人の母の話に戻るが、彼女はふたりの息子を医者と弁護士に育て上げた。しかも超美人。両親世代はあまり英語を話せる人も少ないそうだが、彼女は流暢な英語で優しく話してくれた。家庭内の会話はイタリア語を使うこともあったそう。父母ともに語学が好きだったそうで、子供に聞かせたくない話は夫婦でイタリア語ができて都合がよかったとか。ヨーロッパらしい話だなぁ。

食卓は政治の話と文化の違いで盛り上がった。子供たちとこんな話題で盛り上がれるところも素敵。次回会えたら子育てと彼女の美容法のインタビューをしたい。自分のお母さんが少し恋しくなった。

 

さてここからは旅の記録です。

weise

白ソーセージ! 直径25cm程の大きなスープカップでお湯の中に入っています。ここから食べた本数だけ支払えばいいというシステム。ナイフでソーセージの薄皮をきれいに取り去って中身だけいただきます。白身魚の魚肉ソーセージのように味はさっぱりしているのでスウィートマスタードをつけて食べます。めっちゃ美味しかった! 仲良くしてもらっている編集さんに聞いて、食べたいと思っていたら、友人が案内する場所リストにいれてくれていました。

pure

プレッツェルも食べた分だけ支払うという合理的なシステム。できたて最高。バイスボースト(白ソーセージ)レストランは、なぜかお昼の12時には閉まるそう。朝ご飯専用のレストランだそうです。もともとは一晩中働いた肉体労働者が、帰途につくまえにビールとバイスボーストを食べていたのが始まりだとか。

pool食べてばかりじゃなく、お城も見学しました。ミュンヘンはババリア一族が治めていた地方なので、今でも自分たちはドイツ人というよりババリア人だという意識があるそうです。ババリアンは”野蛮人”という意味の”バーバリアン”ではないので注意! そしてこれはお城のプール! プールのために建てられたお城の中にあります。当時これだけの水をためて衛生を保つのは大変だっただろうな。保たれていなかったんだろうか……!? お城は夏のためのお城、お客様が待つだめだけの部屋、など、その豪華な飾りとお城の造りから、ババリア一族の勢力がとにかく凄かったことがわかります。

tower

街全体を見渡せるタワーには、もちろんエレベーターなんてついていません。狭い階段を昇り降りするのもヨーロッパ的。建物の高さ制限があるので、タワーに登ると街全体が見渡せます。中心街にはフルーツやチーズのマーケットが並んでいて、行き交う人は歩きながら食べたりしています。

kaffee

地元の人じゃないと行き着けなかった美味しいカフェ! カップに書かれたSで始まる単語のパンがこれです↓。

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私が発音を忘れたSなんたらは、インド料理のナンと、ドーナツのいいとこどりをしてチュロスのようにお砂糖をまぶしたあげぱんでした。もっちりした触感とぱりっとした部分が混ざっていて美味しい! どうして東京に出店されないんだろう。東京はどんな料理も揃っていると思っていたけど、そうじゃなかったんだな。

siro友達カップルが休みをとってくれて、ロマンチック街道からノイシュバンシュタイン城へ案内してくれました。もともとはローマ人が作ったというロマンチック街道。”ローマンチック”だったんですね。ルソーが『孤独な散歩者の夢想』でこの言葉を近代のロマンチックという意味で使ってから今の定義が広まったんですって。

roman

あった!

brige

お城の写真はこの橋から撮りました。写真ではわかりづらいですが、この見事な滝を見て華厳の滝を連想する関東人は私だけじゃないと思いたい。

冒頭の写真は泊めてもらった友達のお宅でケーキを食べたときのもの。庭も素敵! 地下+3階なので4階建て! しかし1階を0階として考えるヨーロッパのしきたりだと-1階が地下で、1階が0階で、2階が1階……。4階建てでいいと思います。とっても素敵なお宅でした♥ しかも件のお母さん宅は歩いて3分の距離。なんか理想的だなぁ。初めて訪れたミュンヘンは友人のおかげでいい思い出だらけになりました。

次はオクトーバフェストの時期に行ってみたいです。8月の終わりなのに早くもそれ用のテントが建ち始めていました。オクトーバフェスト用の広大な敷地は普段はなにもない野原だそうです。

このあとはウィーンに行きます。