11/21・ライタースクールエキスパートコース開講
告知です。今年もライタースクールの時期がやってきました。前回は2日に分かれていましたが、今回は地方の方が都内にいらっしゃる便を考慮して、内容を1日に凝縮することに。ご興味のある方は私にご連絡をいただければ、30%割引にしていただけるとのこと。講師は私の他に、『ブスデトックス』の著者でもあるライターでコラムニストの梅野利奈さんと、『美容エージェンシー・ビューズ』主将の美容家・鈴木絢子さん、『コスメコンシェルジュ』代表理事の小西さやかさんです。ご興味のある方は、ビューズライタースクールをご覧ください。いまならまだお席も間に合う(はず! もし一杯だったらごめんなさい)と思います! よろしくお願いします。
告知だけもナンなので、猫好きにお勧めしたい本をご紹介します。猫と本と休日とか。いいですねっ。タイから帰国後は馬車馬のごとく働きづめのパツワルド、ちょっと現実逃避がしたい時に読みたい本たちです。働きづめでも最低8時間睡眠が必要な私。一日中寝ている猫の気持ちがわからなくもないのでした。
『猫語の教科書』ポール・ギャリコ著(ちくま文庫)
猫を拾ったことがある人なら、うなずきの連続。これは猫によって書かれた猫のための本という変わった趣向の本です。よって著者のプロフィールは以下のとおり。
<交通事故で母を亡くし、生後6週間にして広い世の中に放り出される。1週間ほどの野生生活を経て人間の家の乗っ取りを決意。いかにして居心地の良い家に入り込むか、飼い主を思いのままにしつけるか、その豊かな経験を生かして本書を執筆。四匹の子猫たちを理想的な家庭へ巣立たせた後は、いっそう快適な生活を送り続けている。>
著者近影ももちろん猫。ひょっとして、うちの猫も読書済みなのではと思うような、猫の行動を熟知した内容に思わず苦笑。猫目線で書かれた“魅惑の表情をつくる”章や、“愛について”なんて章は、女性のモテ理論にもつながるかも?
『きりこについて』西加奈子著(角川文庫)
「きりこはぶすである」という衝撃的な書き出しの本書は、ぶすな女の子が見つけた黒猫との、心ふるえる物語。大人になったきりこが理解した、世の中で一番大切なものとは? 人間の言葉が話せる、賢い黒猫のラムセス2世の活躍とIQの高さがきりこを救う。温かい気持ちで前向きになれる読後感。自分に自信が持てるようになる一冊。
『猫と正造と二人のおんな』谷崎潤一郎著(新潮文庫)
リリーという一匹の猫を中心に、猫を溺愛している愚味な男、猫に嫉妬し追い出そうとする女、女の未練から猫を引き取って男の心をつなぎ止めようとする女の、三者三様の痴態を描く。正造の現妻(元愛人)と元本妻(離縁)のやりとりする手紙で始まる本書。猫→正造→ふたりのおんな、タイトルでついている順がそのまま優劣の順位になっている見事なまとまり! つまり猫が最上位でおんなが最下位。人の心って弱いものですね。理想の猫を飼うことになっても、リリーとだけは名付けまいと思った現実感のある本です。
『ジェニィ』ポール・ギャリコ著(新潮文庫)
突然真っ白な猫になってしまったピーター少年は、大好きなばあやに、冷たい雨のそぼ降るロンドンの街へ放り出された。無情な人間たちに追われ、意地悪なボス猫にいじめられ、でもやさしい雌猫ジェニィとめぐり会い、二匹の猫は恋と冒険の旅に出発した。理想の女性像を雌猫ジェニィに託した、感動の物語。
猫の気持ちでロンドンを冒険してみたくなったら、ぜひ読んでみてください。作者が体験したことなのではと、勘ぐってしまうくらい完璧な猫目線。読後はきっとふんわりと優しい気持ちになれるはず。