ライタースクール@9月10日

ライタースクール@9月10日

所属事務所のライタースクールで、3人の方と一緒に講師をさせていただきます。

「雑誌のライターになりたい」という人が年々減っている反面、「ウェブライターになりたい」という需要は高まりつつあるようです。

紙出身だけど、ウェブでも書かせていただいている立場の私から、参加をしてくださるみなさんの即戦力になる内容にしたい、と今から気が引き締まります。

実はつい先日、進行中のムック本で、尊敬するベテラン編集者に怒られたばかり。怒っていただけることにとても感謝しています。ライターだけでなく、編集も担当するときは、ページの意図に上手な流れをつけるだけでなく、印刷までの進行を決めるのも大切な仕事のひとつです。授業では、紙とウェブの両方で勉強(仕事)させていただいている数少ないライターの立場から、現場感・相場観をお伝えして、雑誌編集部の門を叩いてみたいと思う方が増えてくれる方が増えたらいいなと密かな期待を抱いています。

思い起こせば高校生の頃、小論文で金賞を獲っていい気になっていた私に鉄拳の赤字(校正は赤い字で直します)を下したのは、編集者の父でした。「賞獲ったなら、書いてみる?」とニコニコしていた父。

原稿料が安く済むというのが一番の目的だったのでしょう。父の経営する編プロ案件で、初めてゴーストライターをさせてもらいました。

結果は無残にも、見事なほど赤字で埋まった原稿。しかも当時は手書きの原稿用紙。どうしてここがダメなのかをこと細かく書いてくれた父は、思い上がっていた私の心を粉々に打ち砕いてくれた優しい父です。

おかげで、ページの意図・リードの意味・伝えるべき重要なことはなにか、日本語の正しい表記もとっても大事といったものが身につきました。何度も赤字校正を直して、直して。自分の文章が本になったときの喜びは、いまでも忘れられません。大好きな父との合作なんだと、思いも一入(ひとしお)でした。

ゴーストライターの仕事だから、本をご紹介できないのが寂しいですが、病気と闘う有名人のドキュメント本でした。自分が書いた文章に、読者が感想を書いてくれる。読者ハガキの1枚1枚がありがたくて。ひとりでも読んでくれる人がいる、ということのすごさは、いまでもひしひしと感じます。

この業界でなんとか長くやっている私でも、まだ怒られることがあるんです。担当する本によって、または取材する案件によって、まるで違う職種のような能力を求められることも多々。だから参加してくれる生徒さんが、ライターとして羽ばたいていくときには、「20年書いてるパツワルドだって怒られることがあるんだから」と、この話を思い出してみてください。

 

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ビューズ ライタースクール

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