世界に誇りたい日本のプロダクト『NAGAE+』

世界に誇りたい日本のプロダクト『NAGAE+』

山根一眞さんといえば、日本の企業の強みはホワイトでもブルーでもない、メタルカラーだと確信し、技術者への取材を続けるノンフィクション作家さん。文系頭の私が理系脳の楽しみ方を少しでも理解できるようになったのは、山根さんの本のおかげといっても過言じゃない。物を造る人にお会いできるのが楽しくなり、工場への取材も興味津々で行えるように。そんな山根一眞さん好きなパツワルドが、美容製品の発表会で興奮したの巻。

心地よい力加減で肌をマッサージできるカッサ、コルネット リンフの発表会へお邪魔しました。カッサと聞いてあなどるなかれ、お洒落で機能性を備えた工芸品なのです。

自然の造形をモチーフにした有機的なフォルムは、気鋭の若手デザイナー・松山祥樹によるデザイン。ボディマッサージのセラピスト・長谷川知美が監修に入り、使いやすさと持ちやすさを追求。高岡の株式会社ナガエの取締役を就任した鶴本晶子監修。

絶妙な曲線は職人が手作業で(!)磨いてツヤを出しています。貴重な試作品の数々がこちら↓。机に置いてあっても恥ずかしくないスマートなデザイン。肌に触れるものなので、自立するバランスを計算して床との接地面が最小限で済むようにしたかった、などデザイナーの知恵が詰まっています。

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手書きのデザインが繊細です。誰の手にもフィットし、どこを握っても良く、すべての曲線に意味のあるプロダクト。造る工程を垣間見えるだけでも、た、楽しいですね、山根さん。

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写真左奥はプロダクトデザイナー、松山さん。曰く、職人さんの要望を取り入れたデザイン修正のやりとりは、数ミリ単位のせめぎ合いだったとか。

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型からだしたばかりのコルネット リンフがこちら↑。型流しの際にできる凹凸の引っ掛かりが残り、ツヤがない。これをピカピカで滑らかに仕上げるのは、日本でも数少ない職人さん。手作業でないとできない工程なのだとか。写真は、かっこつけようと高さをだして失敗したような構図になっていますが……

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触れたかったのは銀のお皿のようにみえるプレート、Tin Breathの柔軟性なのです。席に置かれたおもてなしに「あら素敵」と思ったところ。

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ブレスレットにもできちゃうことが判明! 金属の質感に独特の奥行きがでていませんか? 実はこれ仕上げに越前和紙を使ってコーティングしているのです。もうひとつの表面は、イタリアで700年前から使われているコットン100%を使用した独特の表情を持つ彩紙。東西の伝統が込められています。幅も10mm〜90mmと6種類が揃っていて、10mmの細さは指輪にもできるかも。とにかく柔らかくて箸置きにもできてしまいます。

自分が作ったわけじゃないのに、外国人の友達に自慢したい。日本の工芸ってすごいでしょって。ギフトにもぴったりかも!